こんばんは!
TBです。

今日も、買ったばっかりのNative Instruments KONTAKT 6を使おうとして、わかりにくかったところをピンポイントでメモしていく時間です😎

DAWからKONTAKT(フル版、Playerでも同じかもしれない)を呼び出して、2つ以上の音色を使いたいんだけど、うまくいかない。あるいは、2つ目以降の音色の音をMIDIキーボードで鳴らしたくても、何故かならないんだけど!!という問題を解決する記事です。

説明は、現時点で最新のKONTAKT 6で説明しますが、5でも考え方は同じだと思います。また、DAWはCUBASE 11 PRO で行いますが、考え方は共通すると思います。

お役に立てますように


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目次です。



1.問題


 DAWから呼び出したプラグイン音源のKONTAKT。
KONTAKTに2つ以上の音を出させたいんだけど、どうやったらいいかわからない!
MIDIキーボードで2つ目以降の音色の音が鳴らせなくて困る!

そもそも、KONTAKTから音が出ない!というお悩みの方は、
こちらをご覧ください。解決するかも。


2.この記事が役に立つ人


この記事が役に立つ人は、こんな人です。
   (1)DAWからKONTAKTを呼び出して使いたい、または、使っている
   (2)KONTAKTで、2つ以上の音色を鳴らしたい
   (3)MIDIキーボードで2つ目以降の音色の音が鳴らない、音が出せない


3.解決法


3.1 KONTAKTって要するに!

 まず、最初に以下を理解しておくとよいです。

 (1)KONTAKTは、マルチティンバー音源である。

   KONTAKTは、64の別々の音色を同時に演奏することができます。
   (64という数字は、音源を見た感じで私が理解した数字・・・)
 
 (2)DAWから、KONTAKTに音を鳴らさせるのはMIDIトラックで行います。

   ※CUBASEの場合は、IntrumentalトラックにもMIDIデータが入れられます。
    1種類の音色だけなら、わざわざMIDIトラックを作らないで、Instrumentalトラックに
    MIDIデータを入れればよいです。

   この点は、他のマルチティンバー音源でも同じです。

   図をご覧ください。私がMIDIデータと呼んでいるのは、このオレンジの部分。棒が並んでいるやつです。

   50

 上記の場合は、Ivoryという音源に対して、MIDIトラックからMIDI信号を送っています。この棒が、音の高さ、強さ、長さデス。(MIDI信号には、高さ、強さ、長さだけでなく、Modulation、Sustain、PitchBendなどその他のデータもたくさん入れることができますね。)いずれにしても、人の演奏をデータ化して記録、再現するための規格です。
 
 ※CUBASEの場合は、音の高さ、長さ、強さ以外は、オートメーションや、エディターの下のコントローラーレーンでいじれます。

   このあたりの説明は、別途丁寧にやるとよいかと思いますが、ざっくり説明しておきますね。

   MIDI信号というのは、そもそも、音を鳴らす、どう鳴らす、というのを通信するために考えられた規格で、20世紀に生まれました。PCやシーケンサーとシンセサイザーとつないで、PCやシーケンサーから、この音をこう鳴らせ!と命令して、人間じゃないものが演奏するわけです。EDMの歴史ですね。

   この時代は、PC・シーケンサーと外部音源をMIDIケーブルでつないで、そのケーブルの中をデータが通って、音を鳴らしていました。

   さて、現代に戻ってみると、音源はPCの中です。しかし、考え方は同じなのです。DAWでVST音源を呼び出して、MIDIトラックでMIDI信号を記録して演奏する。まったく同じ。

   PCで、スタンドアローンで音源を起動するとこの考えに近くなります。
   MIDIキーボード →(MIDI信号)→ PC上の音源(スタンドアローン)→PCで再生


   KONTAKTをスタンドアロンで起動した場合のお悩み解決記事はこちらです。


   私は、外部音源もよく使っていますので、逆にわかりやすいです。同じMIDIトラックのデータで演奏しても、MIDIトラックの出力先を、外部音源にするか、VST音源にするか切り替えるだけなのです。
  ・外部音源の場合
    MIDIトラック→DAW→外部音源が演奏→オーディオインターフェース→DAWにINPUT→DAWからOUTPUT

  ・ソフトウェア音源(VST音源)
    MIDIトラック→DAW→VST音源が演奏→DAWのINPUT→DAWからOUTPUT

   このように整理すると、なぜMIDIトラックが必要なのかわかってきますね。

(3)どの音色かの指定は、MIDIチャンネル(ch.)で行います。

 (2)で説明した通り、ソフトウェア音源(VST音源)は、MIDIトラックから送信されるMIDI信号で音を出しているのですが、このMIDI信号は、複数の音を同時に鳴らすように設計されています。(20世紀から)

 Tips 
  日本のカラオケ文化を支えていたのが、このMIDIデータなのはご存じかもしれません。カラオケの曲は、MIDIデータをサーバに置いておいて、カラオケ店の外部音源を再生する形をとることで、少量のデータで通信し、何十万曲の曲数と楽曲の素早い追加に対応しました。(今は、通信速度が、100,000倍ぐらいになったので、音そのもののストリーミングが可能になりましたが、今での多くのカラオケデータは、MIDIデータと音源で成り立っているものと思われます。)

 例えば、

  ・ch.1:ピアノ
  ・ch.2:オルガン
  ・ch.9:ベース
  ・ch.10:ドラム

 という風にです。

 PCから音源の命令に、チャンネルという概念があって、別のチャンネルに別の指示を送って、複数の音を同時に鳴らして、曲にする。DAWの使い方もあわせて考えると、MIDIトラックごとに出力先の音源と、チャンネルを選ぶことができます。これによって、1つのソフトウェア音源に対して、複数のMIDIトラックを作って、ch.1にはこういう音を鳴らさせて、ch.2にはこういう音を鳴らさせて、というように、複数の音源に対して、複数の音を鳴らさせることも可能なのです。

 整理します。

 MIDIトラックが演奏させたいチャンネルと、受け取る音源のチャンネルがあっていれば、意図通りの音が出る。それがチャンネルの仕組みです。

 ということで、すごくシンプルに誤解を恐れず言えば、KONTAKTもただの複数音色鳴らせる音源なんだ!ってことです。ただの音源でなく、音色ごとにエフェクトをかけたりもできる優れもの、ですね。


3.2 KONTAKTへの音色の追加

 それでは、KONTAKTに2つ以上の音色をセットしましょう。

 (1)1つ目。

   FICTORY LIBRARY のAhoy.nkiをダブルクリックすると右側に音源が呼び出されます。
   51


 (2)2つ目。
   PLAY SERIES SELECTIONから、ANALOG DREAMS.nkiをダブルクリックします。
   このように、右側の2段目に音色が追加されました。
   52
 つまり、右側に上から下に、増えていくのが音色で、右側のウインドウは音色リストという感じですね。加えて、上から順に、MIDIチャンネル1,2,3,4となっています。ただ、音色を追加・削除した場合は、間の番号が飛ぶことがあります。

 (3)ご参考!

   右側の音色のリストの赤い丸を付けたマークのところをクリックすると、音色が折りたたまれて、薄くなります。
   53

   薄く畳まれて、少しすっきりします。
   54

   このように、たくさんの音色を追加することができます。


3.3 DAW側のMIDIチャンネルの確認

 CUBASEで1つの音源に対して複数の音を鳴らす場合、以下のようにやります。
 これは、KONTAKTだけではありません。


 (1)MIDI トラックを追加。

   このように、音色が4つだと想定して、4つのMIDIトラックをを追加します。
   55

 (2)MIDIトラックの設定を確認

   例えば、下図のように、3つ目の音色についての設定を確認します。
   56

   MIDI 3を選択して、Inspectorを見てみると、

   ・MIDI INは、All MIDI Input
     MIDIキーボードのチャンネルが、1でも10でも、全部入力します。
     (ただし、そのトラックがマウスで選択されてアクティブな時だけ)

   ・MIDI OUTは、KONTAKT
     MIDIキーボードの入力は、KONTAKTの演奏に行きます。

   ・MIDIチャンネル
     出したい音色のチャンネルになっていること。
     今回は、3つ目の音色を鳴らすのに、個のMIDI 3というトラックを使用するので、
     チャンネルは3ですね。

    ご参考:Inspectorが表示されなくて困っている方は、こちら。


 これまでが正しければ、DAWの設定はひとまずOKです。

 なお、一つのチャンネルしか持たない音源に、複数のMIDIトラックから音を鳴らさせることもできます。Inspectorで複数のMIDIトラックのMIDIチャンネルをすべて1にすれば、よいです。


3.4 KONTAKT側のMIDIチャンネルの確認(KONTAKTから音が出ない!)

 実は、私は、ここまでは正しく設定できていたのですが、思うように音が出せずに苦労しました。

 マニュアルをしっかり読まない派の人は、おそらくここでつまずきます。
くわえて、各種動画もわかりやすいのですが、肝心なMIDIチャンネルの設定については、説明しておらず、とってもわかりにくいです。

 通常の音源と同様で、DAWのトラックのチャンネルと、音源のチャンネルがあっていればよいのですが、KONTAKT側でどこにチャンネルのナンバーが書いてあるかわからないのです。

 その答えがこちら。この「i」を押すと、MIDIチャンネルが出現します。

 56

 KONTAKTをインストールして、初めて音色を複数呼んでも、MIDIチャンネルは表示されないという、めちゃくちゃな仕様です。一番左に番号ぐらいつけるべきでしょう。

 これは、「i」じゃないほう(「カメラマーク」のほう)では、音色の名前が表示され、音色を切り替える機能があります。MIDIチャンネルよりも、音色名のほうが重要だと考えたのでしょう。

 だとしても、チャンネルは一番目立つところにナンバーを入れるべきでしょう。このチャンネルナンバーがないせいで、2日ぐらい、思い通りのチャンネルの音を出せずに悩みました・・・。DAWのチャンネルと、KONTAKTのチャンネルがあっていれば、普通の音源だったのです。


 なお、MIDIキーボードを弾く時、KONTAKT側の音色をマウスで選んでも音色は変わりません。DAW側の鳴らしたいチャンネルに設定されたトラックを選択するとそのチャンネルの音が出ます。



ということで、KONTAKTのMIDIチャンネル表示されない問題の解決で、
複数チャンネルを使った演奏が可能になったと思います。

お役に立てれば何よりです。


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